正反対恋愛【完結】
「あれじゃ女にモテるわ。不覚にもあたしがドキッとしちゃったし」


「えぇ?!真理子……お願いだから銀だけは……」


「冗談よ。あたしにはダーリンがいるし。でも、積極的にアタックしないと銀くん他の女にとられちゃわよ?それだけは肝に銘じておきなさい」


「……はい……」


銀に頭を触られ嬉しくて夢心地だったのに、真理子の言葉で一気に現実世界に引き戻された。


なんかドラマの展開と似てきたなぁ。


ドラマではライバルになった女の子に、主人公が色々意地悪されるんだよなぁ。


イケメン男子との距離も出来て、来週は波乱の展開っぽかったし。


って、それはドラマの話で現実じゃないけど……。


でも、なんか妙な胸騒ぎがする。


「あたし達も戻ろっか?」


「うん」


あたしの心に芽生えた不安の種は少しづつ、でも確実に成長していった。
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