正反対恋愛【完結】
「……やっぱり初恋って……叶わないんだね」


銀のいなくなったベンチに一人で座りながら、ハァと溜め息を吐く。


銀に出会い、人を好きになるということの本当の意味を知った気がした。


外見だけでなく、性格も中身もすべて含めてその人を好きになるっていうことなんだ。


それを教えてくれたのは、他の誰でもない銀だった。


外見にコンプレックスを持っていたあたしを銀は偏見の目で見ることはなかった。


暗く地味な印象しかないあたしを、銀は分け隔てなく受け入れてくれた。



そんな銀だから、あたしは好きになったんだ。

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