正反対恋愛【完結】
「あ、ううん。気にしないで?」


あたしが首を横に振ると、銀はもう一度「ごめん」と謝った。



やっぱり銀はレイラちゃんと付き合ってるのかもしれない。


今までだったら、


『今佐奈と喋ってるから、後でいい?』


そう言ってくれたかもしれない。



でも銀は真っ先にレイラちゃんを選んだ。


今までが自分の思い上がりだったのかもしれない。


でも、ほんの少し悔しかった。


銀をレイラちゃんに取られてしまったようで悲しかった。


自分から距離を置いたくせに、勝手にショックを受けてるなんて勝手すぎるよね。



「じゃあな」


銀はそう言ってあたしの頭をポンッと叩くと、レイラちゃんと共にあたしの横を通り過ぎていった。

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