正反対恋愛【完結】
「驚きすぎ」


そんなあたしの様子を見て何度かまばたきした後、銀は優しく微笑んだ。


それは保健室で見た冷たい表情ではなく、いつものような優しい表情で。


「……ごめん」


あんな事があったにも関わらず、普段通り接してくれる銀に申し訳なくなりあたしは小さく頭を下げた。


「何で謝んの?」


「あたし……勝手に保健室飛び出して逃げたし……それに……」


そう言い掛けた時、銀の長い人差し指が唇に触れた。
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