正反対恋愛【完結】
「やっぱりな。何となく分かってたけど」


そう言うと、銀は鋭い目つきでレイラちゃんを睨みつけた。


……何で銀がここに……?


あたしは呆然としながら二人のやり取りを見つめた。



「先輩……痛いですよ……離してください……」


「嫌だね。お前、佐奈に何した?」


眉間に皺を寄せてレイラちゃんを見下ろす銀。


怒りのオーラが全身から漂っているのにレイラちゃんも気がついたんだろう。


明らかにうろたえながら涙目で銀に訴えた。


「あたし、何もしてませんよ!」


「嘘つくな。全部聞いてたんだよ」


そんな銀の言葉にレイラちゃんの顔色が一変した。

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