正反対恋愛【完結】
「……嘘……」


生気を失ったような声でボソッと呟くレイラちゃんを再び鋭い目で睨みつけると銀はこう言った。


「佐奈に謝れ」


そう言う銀の顔は真剣そのもので。


「……ごめんなさい」


そんな銀の様子に気付いたのか、レイラちゃんは素直に謝った。


でも心から反省しているといった様子ではなく、仕方なくという気持ちが感じられた。



「もしまた佐奈に何かしたら、先輩に全部話すから」


「ごめんなさい!それだけは……それだけは止めてください!!」


今の彼氏と別れるのがよほど嫌なのか、レイラちゃんは必死な表情で銀に頭を下げた。
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