正反対恋愛【完結】
「失礼します!」


絶対からかわれてる。 


面識のない先輩にそんな質問をされ、あたしは赤くなった顔を見られぬよう扉へと歩みを進めた。


少しの苛立ちを感じながら。
 


「銀に飽きたら俺と遊ぼうぜ?」


「……」


先輩の言葉を無言で聞き流し、あたしは口をへの字にして化学室を後にした。 


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