正反対恋愛【完結】
「佐奈ぁ~……何もないんじゃなかったの~?」


「本当に何もないよ?!」


「本当に……??あたしに隠し事とかしないでよね?」


「しないよ!絶対しない!」


明らかに怪訝そうな表情を浮かべあたしを睨む真理子を何とかなだめる。


「でも佐奈が嘘つくはずないし本当か。今日のデートで銀くん落としなさいよ?!」


「落とす?」


「そうよ。今日家に誘って無理矢理押し倒しちゃえ!」


「真理子じゃないんだから……」


真理子は男の子を家に誘って押し倒すのか。


なんとなく想像がついて少しだけおかしくなる。


「失礼な!てか、銀君と遊べるからってニヤけすぎ!とにかく、応援してるからね!」



真理子が男の子を押し倒してるの想像したからだよ。


って言ったら真理子に怒られるし、ここは黙っておいたほうが無難かも。



「うん!ありがと」

あたしの肩をポンポンと叩くと、真理子は優しく微笑んだ。

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