正反対恋愛【完結】

『抱っこする?暖めてあげて?』


『うん』


あたしは男の子に子猫を渡し、ポケットから取り出したハンカチを子猫の上にそっと乗せた。


『何でこんなに小さな猫捨てたりするんだろうね』


『うん。猫にだって命があるのに可哀想だ』


あたしは猫の頭を優しく撫でながらポロポロと声も出さずに涙を流す男の子に目を奪われた。

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