正反対恋愛【完結】
『このままじゃこの猫死んじゃうよね』


『うん……』


明らかに衰弱しきっていて元気のない子猫。


このままほおっておけば子猫の命が危ない。


『お父さんに頼んでみる。この子はあたしが連れて帰る』


ダメだと言われても今回は絶対に諦めない。


子猫の命が関わっているんだ。


『でもなんて名前にしようかな……小さいからちびちゃんとか?』


『じゃあ、ぎんって名前にして?』


『なんで?』


『僕、ぎんって名前なんだ』


『うん!分かった!』


ニコッと嬉しそうに笑う男の子につられあたしも大きく頷いた。



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