正反対恋愛【完結】
「着いた……」


ようやく公園に入口に到着し、あたしは膝に手を付いて荒くなっていた呼吸を整えた。


この公園で、しーちゃんを拾ったんだ。


公園内は真っ暗で、昼間とは違う不気味な雰囲気が広がっている。


でもあたしは躊躇うことなくしーちゃんが捨てられていた木の下まで歩いて行った。


何故ここに来ようと思ったのか自分でもよく分からない。


明日でもよかったのかもしれない。


でもどうしても、今行かなければいけないような気がした。


見えない力に引っ張られるようにあたしはゆっくりと歩みを進めた。
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