正反対恋愛【完結】
「一条先輩と自分を比べて、佐奈に釣り合うのは先輩かもしれないとかすげぇ卑屈になっててさ」


銀も不安になるんだね。


明るくて友達も多くてカッコ良いい銀も……あたしと同じなんだね。


人は誰しも恋をすると、不安になったり苦しくなったりするんだ。


本気で相手を好きになればなるほどに、不安は大きくなっていく。


銀を好きになって初めて知った。


「銀に不釣り合いなのはあたしのほうだよ」


「そんなことない。佐奈は俺にとって最高の彼女だから」


そう言うと銀はあたしの頬にそっと右手を添えた。

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