正反対恋愛【完結】
満員電車を降り、駅から徒歩数分の自宅まで送ってもらったあたしは銀に深々と頭を下げた。


「今日は本当にありがとう。送ってもらっちゃってごめんね?」


「別に礼言われるようなことしてないって。当たり前のことしただけ」


銀の優しさが痛いほど伝わり、胸が熱くなる。


「じゃあな、風邪引くなよ?」


「あ、銀待って!」


手をあげて去って行こうとする銀をあたしは咄嗟に呼び止めた。




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