正反対恋愛【完結】
「どうした?」


銀は不思議そうに首を傾げる。


「あのさ、銀ってどんな女の子が好きなの?」


「俺?巨乳でHな女の子」


「……ふざけないでちゃんと答えて?」


「動物好きで、捨てられてる猫とか見るとほっとけない……そんな心の優しい子。見た目のタイプはない」


「……そっか」


銀にお似合いだと思われる女の子になりたい。


髪の毛はロングが良いのか、ショートが良いのか。


化粧は派手な方が好きなのか、ナチュラルな方が好きなのか。


背は高い方がいいのか、低い方がいいのか。



それを聞きたかったのに、銀は容姿のこだわりはなさそうで。


結局うやむやで終わってしまった。



でも収穫もある。


銀の連絡先と御揃いのキーホルダー。



「……もっと一緒にいたかったな……」


銀の小さくなっていく背中を見つめながら、あたしはポツリと呟いた。



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