正反対恋愛【完結】
カラーとカットを済ませた頃、時計の針は12時半を回っていた。
やっぱり桜さんにお任せして正解だった。
そう感じるくらい鏡に映る自分の姿に驚いていた。
少しだけ垢ぬけた自分が少しだけ誇らしくなる。
「おぉ~!見違えるように可愛くなった!佐奈ちゃん色が白いから茶髪にするとお人形さんみたいね~!」
「そんなことないですよ」
お世辞だと分かっているのに何故か嬉しくて仕方なかった。
髪の毛を茶色く染めて髪型を少し変えただけなのに、劇的に自分の風貌が変化したように感じられる。
あたしは美容院を出ると軽い足取りで、ドラッグストアへ向かった。