正反対恋愛【完結】
『銀、鈴木さんの事が好きなんだよ』


翔太君の囁きを間に受け、翔太君達が去った後あたしの心臓は爆発寸前だった。


もしかしたら銀は本当にあたしの事を好きになってくれたのかもしれない。


イメチェンしたあたしに、ほんの少し好意を寄せてくれたのかもしれない。


そんな期待をしていた。


でも、それは結局あたしの思い上がりで。


『あのさ』


家に着く直前、銀が立ち止まり口にした台詞。


もしかしたら愛の告白かもしれないと、あたしの心臓は思いっきり飛び跳ねた。


でも銀が口にしたのは『佐奈んちって、猫飼ってる?』で。


あたしは、穴があったら入りたいと思うくらい恥ずかしい勘違いをしていた。


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