君のとなり。
・・でも。アンタに言われんのが、
一番ツラいんだよ・・・・っ
明日香が去ったあとを見つめながら、
祐人は髪をぐしゃぐしゃとした。
「あの女・・まじかわいくね・・」
・・わかってる。・・言い過ぎた・・
オレがタメ息をはくと、
「悪態に元気無いよ、祐人」
「・・うるせーよ・・」
「うわっ、マジに元気ないじゃん!!」
「あーくそオマエもうっせぇ!!」
祐人が近寄ってきた男子2人に
「フーッ!!」と怒る。
このムダにオレにかまうのは、
オレと正反対の正統派王子、
伊東 英介と、
バリバリスポーツやってますな雰囲気の
中村 駆。
同じ中学で、仲はいい。
「しっかし、あの子強いねぇ~。
オマエに鉄拳かよ」
駆がパンチのジェスチャー。
「そお?俺的には・・・傷ついてるように
見えたけど・・・?」
「━・・っ!」
英介が、祐人を見ながら言った。
・・・コイツ・・・っ
「・・オレだって、傷つけたくて
傷つけてんじゃねぇよ・・・」
すると、英介はクスッと笑った。
「・・あんまりニブいと、
取られちゃうよ・・?」
「・・・・・は??誰に・・」
「・・・・・・俺とかに。
駆、行くよ」
「お、おう・・っ!じゃな、祐人」
2人の後ろ姿を見つめ、祐人はボーゼンとしていた。
「・・・なんだ・・・・これ・・」
なんで、あの女の顔が浮かぶ・・・?
なんで、胸騒ぎがするんだ・・・。
・・なんで・・・
‘もっと優しくしとけば・・?”
なんて、オレは後悔してんの・・・・?