君のとなり。

「・・・王子だった・・!!!」

休み時間に、明日香は自分の席で
「はふぅ・・」と息をはいた。

「・・・そお~??」

右横で真奈美がつまらなそうに
言う。そして左横では・・・・


    「・・・・・・・・」


ご機嫌ナナメな祐人がむくれている。

「まじ紳士でカッコいいって!」

しかし明日香はおかまいなしに
ノロケる。真奈美、めずらしくゲンナリ。

「あ~・・私、明日香と好み
 一緒じゃないので・・・」

「そんな事ない!!伊東くんは
 カッコいい!!」

明日香はガっと真奈美の肩を
つかみ、何回目かの回想モードON!



━・・あの後、英介と明日香は話していた。

「王子だなんて、・・光栄だな」

そう言う英介は笑っていた。

「いきなり・・スイマセン・・」

明日香がどよん・・と言うと、
英介はクスッと笑った。

「え?俺は嬉しいよ。とゆーか、
 名前言ってなかったね。
 1年4組伊東英介。ヨロシク」




「あの笑顔は王子だよ・・!!」


明日香がほれぼれして言う。
真奈美はタメ息。


・・あぁ・・明日香が王子に
ハマっていく・・!!!
いいのかよ祐人クン!!!?


バッと祐人の方を見ると、
ブッス~として明日香を見ていた。


・・ご機嫌ナナメ・・
わかりやすっ!!!


そして祐人がボソッと言った。




   「・・・おもしろくねぇ」

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