君のとなり。

明日香は男子たちの会話に目を見開いた。

「まじで!?祐人と英介って、中学ン
 時バスケ部で超有名だったじゃん!」
「だよなぁ~。キャプテン英介で
 副キャプ祐人!!2人とも上手かったし」

明日香と真奈美はお互いを見て、コートにさらに近づいた。

「ってか、今どっちが勝ってんの?」

「・・・!!」

その言葉に、明日香はドキッとした。

・・どっちが勝ってるんだろう・・
ってゆーか、何で勝負してんの!!?

「え・・っと、あ、祐人が勝ってる!」
「おおおっ!!」


・・祐人が勝ってる・・!!!


パッと明日香の表情が明るくなった。
が、ハッとする。


なんで、祐人が勝ってて喜んでるの?
いつもの私なら、フツーに伊東君
応援するのに・・・っ!!


その時、ふいにコートの中を見た。

      「━・・!」


・・まっ先に目に入ってきたもの。

    それは、祐人だった


・・・真剣な目。コートで駆け回る姿。

・・頬をつたう汗が、キラキラして見えた


       ドキ・・ン


鼓動が、高鳴るのを感じた・・。
君から目が、離せなくなる。


      ━・・パサッ!


「また祐人が入れた!!」
「これで4点差だっ!」

祐人の友達達が笑う。




シュートを決めると、君は笑う。

とても、無防備に とても、やんちゃに


      「・・・・・っ」

━・・やめて。
その笑顔一つで、わからなくなる・・
・・私は、どっちを応援してるの?


・・・君のそんな顔、見たくない。


  それなのに。 目を離す事が、


      できずにいた・・・・


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