君のとなり。
「・・・へぇ・・?」
祐人は声を絞り出した。
━・・声、震えてないか・・?
表情、普通か・・・?
「・・そ、それだけ・・っ」
明日香は小さく言った。
「・・あっそ、じゃぁオレもう行くわ。
起こしてくれてサンキュー」
立ち去る祐人に、明日香は祐人の
ジャージの端をキュッと握った。
「・・・・っあ・・」
「・・・何だよ」
・・・引き止めないで、ほしかった。
今のオレは、明日香を傷つけてしまう。
感情が、言う事を聞かないんだ・・・。
明日香はパッとジャージを離した。
「・・あの・・っ、私・・・
どーすればいいと思う・・?」
「━・・!」
その時、オレの鼓動がドクッと高鳴った。
「・・えっと、私、
伊東君のことよく知らないから・・っ」
・・・なんでオレに聞くんだよ・・!?
「祐人はよく一緒にいるから・・」
・・だから・・・オレ・・?
「知ってるかなって・・・」
英介と仲が良かったら、
・・・・・誰にでも、そう聞くの?
「・・・っ!!」
━・・あ。・・・・ダメだ。
ダンッ!!
「っ!・・・祐人・・?」
「・・・・・」
祐人は明日香を壁に押し付けて、
静かに見つめた。
・・感情が、コントロールできない・・