君のとなり。
「・・・・」
赤い顔で黙ってしまった明日香に、
真奈美は背中あわせにくっついた。
「・・で?明日香はや~っと祐人クン
がスキって気付いたワケ??」
真奈美が背中にグ~っと体重をかけた。
う、イタイ・・。・・それに、
「・・いじわるな聞き方ぁー・・。
・・・もう、自分のニブさに呆れてる」
明日香も負けじと体重をかけた。
「ふふ~、たまには、ね。でも、
気付けただけいいじゃん」
真奈美が笑うと、私は力が抜けた。
「・・・・でも、拒絶されてだよ・・。
もう嫌われてるもん・・・・」
ハナをズズッとすすった。また、
涙がでてきた・・。涙腺弱いな・・。
「・・・・」
真奈美はそんな事ない、と思ったが、
言わないことにした。
・・自分で気付く方が嬉しいだろうし、ね
「・・・・いいじゃないか。
拒絶されて傷つく。明日香はまた、恋を
知れた。それに、そんだけ傷ついたのは
・・・祐人クン好きな証だよ」
私はいつの間にか真奈美にギュって
抱きしめられてた。
「・・・そーなの・・?」
「そーなの。明日香は今、スタート地点。
まだまだ何が起こるかわかりません♪
最後には一発逆転が待ってる、カモ☆」
そう言ってウインクする真奈美に、
私は思わず笑ってしまった。
「・・・うん、そーだね・・」
この恋はまだ、始まったばかり。
他の子より気付くのが遅くて、
遅れてるかもしれない。
でも、まだわからない。
嫌われてても、拒絶されてもいい。
もっと、近づきたい。
もっと、知りたい。
やっと気付けた、私の初恋。
これが、‘好き”って気持ちなんだね