君のとなり。
明日香のその顔にドキッとした。
「・・・お前、時々超ニブイのな・・」
祐人がハァ~とタメ息をついたから、
私は身を乗り出した。
「なっ!そんなことな」
「・・・い、ょ・・?」
私の声が、変に裏返った。
それを聞いて祐人は笑うけど。
いきなり抱き締めるのは、
・・・・反則。
さっきと同じに、祐人は私をぎゅって
抱き締めた。
「・・好きだよ」
耳元で、祐人の優しい声が聞こえる
「明日香だけが、好き」
確かな言葉と 君の熱
「‘所有物”は、オレのって意味」
何度も、何度も囁く宝石みたいな言葉
「オレの物になってよ、明日香」
私の頬をなでる祐人の手に、涙が零れた。
この日をずっと、夢見てた。
『アンタ、苗字が‘田中”ならココにあるよ
田中・・明日香サン』
多分、初めて会った、あの時から。