君のとなり。

「・・・・」


明日香は真剣な顔で校門をくぐっていた。



・・・・やっぱり、英介君には早めに
ちゃんと、言った方がいい。

‘ごめんなさい”と‘ありがとう”を。



教室について、鞄を席におく。

自然と、目線は祐人の席へ。



・・まだきてないんだ・・。


まだ、昨日のことが夢みたいで、


でも、今日起きたら祐人から



『おはよう(^^)/
      メール初めてだな。』




なんて、苦手なクセに顔文字を使ってくれた
初めてのメールを見て、実感した。



   祐人の彼女になれたって。



      それだけで。



   いつもの景色が輝いて見える。




「・・・・・あ!」


私はガタっと席から立ち上がった。



真奈美に報告してない!!

あんだけ応援してくれたんだから、
早く知らせなくちゃ・・・。


まだ教室に真奈美はいない。


鞄はあるし・・・、
山ちゃんがいる体育準備室かな・・?


ドアに手をかけて、出て行こうとした時。

「・・・・・英介君・・」

「あ、明日香」


偶然英介君が通りかかった。


・・・・今、言うべき・・・かも。

まだHRまで時間はある。


明日香は強い瞳で英介を見た。


「前、言ってた話し。今からいいかな」


< 76 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop