君のとなり。
「・・ちょっ、祐人!?
どこまで行くの?チャイム鳴ったよ!」
明日香は手を引く祐人に叫んだ。
あの後から数分。
明日香と祐人はまだ走っていた。
「・・秘密。少し静かに、な」
祐人がイタズラっぽく笑う。
その顔にドキッとして、何も言い返せなかった。
・・・1時間目、始まっちゃった・・・。
校舎を見上げると、シンとしていて、
小さな話し声しか聞こえない。
「よーし、校舎に入るから歩くぞ」
祐人が廊下の角から周りを見てニッと笑う。
「・・・・サボるのー??」
私が小声で聞くと、祐人はいきなり、
「━・・!!」
私の頬にキスしてきた。
「明日香と一緒の時間を過ごすの。
・・・・だめ~?」
拗ねた子供のような顔。
・・・・・そんな顔をされたら、
「・・大賛成」
うなずくしか、ないじゃん。