君のとなり。

・・・・・かけた時だった。


【はい3回目ですよ祐人くん!!
 さっさと来いっつってんだろーがぁ!

 ・・あー、あと明日香もな!!
 あぁん?ついでだついで!!

 10秒以内に職員室に来い。

 さもなければ中学時代の恥ずかしい
 過去、そして今どこかでやっている
 ことを全校放送で流す!!!】




「「!!!!!!!!!」」




私と祐人はお互いを見合った







【・・何度も言う。これは脅しだ。
 俺は有言実行するセンセーだぞ?

 5秒遅れるごとに言っていく。


 南棟の端から北棟の放送室まで
 せいぜいがんばるっこたぁぁ!!】




なんで居場所知ってんだぁぁぁぁ!!!



私と祐人は心の中でツッコミながらも
すでに走り出していた。


「何なの山ちゃん!!?
 何、エスパー!?」


私が叫ぶと、少し前を行く祐人が言う。



「ってゆーか、それは
 公務員がやっていい事なのかーっ!!」



【はっはっはぁー!!さぁ走れ愚民ども!!

 あぁ!!?人権侵害だぁ??!

 そんなモンの前に、俺には生徒を
 授業に出す義務があるんだよっ!

 あ、あと8秒だからなー】


そして放送は途切れた。

山ちゃんの放送室で暴れる様子が浮かぶ。


無茶苦茶な義務だなコノヤロォォォ!!!



そうツッコミながらも、

8秒以内に職員室に着くことを祈った。
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