君のとなり。

    ━・入学式後・━

「あ~・・集中できなかった・・・」
    あの男めぇ~・・・

タメ息をつき、肩を叩く明日香に突然
後ろからタックルがとんできた。

「っ!!」
「も~、明日香!!それじゃまじに
 オバさんだよ!!?」
「真奈美か・・」

仁王立ちしてもかわいい真奈美に
叱られ、私はスネてみた。

「誰だって真奈美よりオバさんですョ」
「え、ちょ何スネてんの??」

真奈美に頭をよしよしされる。
すると、


    「・・プッ」
     「!!」


明日香はその声の方をバッ見た。

「オマエ・・まじウケるっ」
「~っ!!」


・・出たな田中祐人!!!!!


「スネても叱ってる佐藤のがかわいいし」
「・・・・・」


・・そんな事・・わかってるし・・


祐人のじょうだんに、明日香からの
反撃がない。


     「・・・っ」


明日香の肩が小さく震えていた。


「!!なっ、ちょ、泣くなって!!」


あわてて明日香に近づいた祐人に、


「・・・っ誰が泣くかぁぁ!!!」
「っ!!!」


祐人のお腹に明日香の鉄拳が直撃!!

「テ・・メ・・っ!!」

青い顔で祐人が言うと、明日香はハナで笑った。

「フンっだ!そんな事、・・・
 言われなくてもわかってるし!!」
「あ、明日香!?」

早足で教室に向かう明日香に、真奈美は
慌ててついて行った。


「ちょっとぉ~、いいの?アレ・・」
「いいの!!」


真奈美はそんな明日香の顔を見て、
もう1度頭をなでなでした。

「・・よしよし」

「・・・・っ、ぅ~・・・」

明日香は涙目ななっていた。

アンタなんかに言われなくても・・私が
一番わかってるっつーの!!

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