君のとなり。

「7・・6・・5・・・」


山ちゃんは、放送室で楽しそうに、
ドSな笑顔で時計を見ていた。


「4・・3・・2・・1・・・・・
     ━・・0!!!」



ガタっと椅子から立ち、
ウキウキしてマイクのONボタンを押す。



【はーい、ターイムアーウト☆
 でわまず祐人くんの秘密から・・・】

「山ちゃんストップゥゥゥゥ!!!!!」



ガラッと凄い勢いでドアが開き、
祐人と明日香がなだれ込んできた。


「・・・チッ。よく間に合ったな」


しかたなくOFFボタンを押した。



「え、何?今舌打ちした?舌打ちした!?」



半ギレで祐人が言うと、山ちゃんは
椅子に座って話し始めた。


「よく来たな2人とも・・」


「しかもムシだよコイツぁぁぁぁ!!!」


掴みかかろうとする祐人を明日香がなだめる。


「おい、わかってんのか??
 担任の授業堂々とサボって
 イチャつきやがって。・・・・独り身の
 俺へのあてつけかテメェ等ぁー!!」




 そんな理由だろうと思ったよ!!!




明日香と祐人が呆れていると、
山ちゃんは真剣な顔をして言った。


「まぁ、今回は目をつぶってやらァ。
 ・・・・・しかし、だ。
 そしたら他の生徒に示しがつかねェ」



2人は無意識に緊張した顔で山ちゃんを見る。



「だから、放課後。
 俺の溜まったプリントやらを整理して
 くれるよねぇ?あ??」




・・・笑顔なのに目が笑ってなかった。


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