社長と恋



『出来たよ。
食べれる?』


お粥の皿を持ってスプーンを渡すと、秋元さんは少し笑った。


「そこまで熱ねぇよ。
自分で食える。」


豪快に口に入れると、うめぇ…と言った。


心の中でガッツポーズを取って、リンゴを剥きはじめると、秋元さんはジッと手の動きを見ていた。


『何?』


「や、お前上手いな。
俺、料理結構するけどリンゴとか食わないから剥けねぇんだよ。
でも薬飲む時口ん中不味いからそん時は不便だな…」


『なんか秋元さんがリンゴって似合わないもんね。』


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