社長と恋
「…社長って柄じゃねぇし、社長ってだけで特別扱いされんのも嫌だし、こっちのが落ち着くんだよ」
…この人……
凄くいい人かもしれない。
『確かに社長って柄じゃないですよね』
サラッと言った後、心底後悔した。
だって、社長があたしを目をまん丸くして見てるんだから。
「………そうか。」
社長はあたしから目線を外し、心なしか少し嬉しそうに笑った。
…あれ?
怒られるかと思ったのに。
なんだ、この反応は…