社長と恋



「でもさ、心。
自分の気持ちに嘘は付いちゃダメだからね?」


らきが真剣に言った。


『…うん、ありがとう』


あたし達は会社に戻ると、お互い自分の部署へ戻った。


扉を開けようと手を伸ばすと、ガー‥と扉が開いた。


反射的に見上げると、驚いた顔をした秋元さんがいた。


「…おぉ、山崎。
昼休憩か?」


さっきの会話を思い出して、なんとなく秋元さんの顔を見れない。
少し伏し目がちで頷いた。


『あ、うん…』


「そうか。
何食ったんだ?」


< 144 / 371 >

この作品をシェア

pagetop