社長と恋



今は冬。
寒い冬の夜に秋元さんは缶コーヒー片手に立って待っていてくれた。


遠くからその様子を確認した瞬間、胸が愛しさでいっぱいになった。
後ろから抱き着きたい。
でも、あたしにはそれをする権利はない。


ゆっくり近づいて行くと、秋元さんはあたしに気付いた。


「‥お、来た来た。
おせーなー。
コーヒーも冷えちまったじゃねぇか。」


冷えた缶コーヒーをあたしの頬に引っ付けた。


『わ、つめた…っ
ごめん…』


本当に冷たくて驚いた。


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