社長と恋



山崎がいなくなると、実感する。
俺、山崎に言っちまったんだな…って。
これからは遠慮なく山崎に触ってもいいんだなって。


『化粧取れちゃってすっぴんでごめんね!』


山崎がパタパタと走ってきた。
すっぴんだと言った顔も山崎はそんなに変わらない。


「山崎。お前と俺は今日から恋人同士だ。」


『う、うん……』


山崎は恥ずかしそうにうつ向いた。


「…でも、会社では言わないで欲しいんだ。
あの友達になら構わねぇけど、他の奴らにバレたら仮にも俺は社長だから…いろいろ面倒だからな。」


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