社長と恋
「ここ、間違ってんだろーが」
パソコンの画面を指指して言うと、え?と作業を止めて俺の指を見た。
「ここは…こうだろーが」
マウスを使って直してやると、山崎は小さく、あ…と言った。
『ありがとうございます。』
ニコリともしないで、ペコッと頭を下げる山崎。
「……おい」
俺の声に顔を上げて、ようやく山崎と目が合った。
しかし、眉を少し下げて、“まだ何か?”とでもいう顔をしていた。
『……あたし、今から怒られるんですか?』
「…は?」