社長と恋
「はじめまして。
あたし新入社員の南那奈っていうの、よろしくね。」
顔を上げた彼女は、少し驚いた顔をした。
『…あたしは山崎心。
よろしくお願いします。
ねぇ、どうしてあたしなんかに話しかけるんです?』
「ん?
はっきりしてる子嫌いじゃないの。
なんとなく仲良くなれそうかなって。」
『でも、あっちの人達の方が……』
そう言ってチラッと見た先にはバカ女達。
「あー、ダメダメ!
ああいう女大嫌いなの!」
あたしがそう言った瞬間、彼女は初めて笑った。