社長と恋



《おはよう、秋元さん。》


つーか、こいついつまで秋元さんって呼ぶつもりだよ?


「あぁ。
朝から電話って珍しいな。
どうした?」


《あのね、バスが遅れてるの。
このままじゃ遅刻しちゃうから迎えに来て欲しいなって。
…無理?》


遠慮がちに言う山崎に俺は携帯ごしに少し微笑んだ。


「いいけど。
その代わり今日弁当にコーヒー付きでよろしく。」


《分かった!
ありがとう!》


それだけ言うとあっさり電話を切った。


こっちが物足りなくなるくらい山崎は少し甘え下手。


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