社長と恋
冷たく返すと山崎が膨れたのが分かった。
俺は歌も聴かないしテレビも見ない。
だからそういうのが全く分からない。
『歌ってる子あたし達と同じ歳で凄く可愛いんだよ。』
「…もういいって、その話題。
興味ねぇから。」
『ちぇっ。』
「ほら、見つかるとあれだからここで降りろ。」
会社の近くで山崎を降ろすと、俺も後から部署へ向かった。
今日はやけに電話がなって、あちこち社内を走り回った。
クタクタになって車に乗り込むと、車の鍵を渡しておいた山崎が先に助手席で眠っていた。