社長と恋



歌が終わると、歓声が上がった。
山崎も凄い凄い!と拍手をしてさくらに駆け寄っていた。


俺は適当に店員に酒と定食を頼んだ。
しばらくしてから上機嫌で山崎が戻ってきた。


『秋元さん!
見て見て~サインもらっちゃった!』


「ほら、山崎早く食え。」


『うん。
頼んでくれたんだ?
ありがとう~。』


騒がしい店内で居酒屋のようだった。
さくらが俺たちの席まで来て、俺の名前を呼んだ。
顔を上げると、柔らかく笑っていた。


「あたし、もうすぐ結婚するの。」


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