社長と恋



「俺は今でもさくらが俺を責めてんじゃねぇかって思ってた。
でも結婚するって聞いて安心したよ。
…山崎と会ってその言葉の意味が分かった。」


山崎は顔を上げると、少し切ない顔のまま笑って小さく頷いた。


『あたしも秋元さんも昔は冷めてたんだね…。
恋とか分からないしで。』


「あぁ。
今日さくらに会えて良かった。
なんか、もう俺の中のわだかまりとか全部なくなった。」


『良かった。
話してくれてありがとう。』


ふんわり笑った山崎を俺は抱きしめた。


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