社長と恋
「…ヤキモチ妬いた?」
山崎の少し早い鼓動を感じながら俺は意地悪な質問をした。
『妬いてない。』
「嘘。
本当はあんな可愛い子!
名前で呼んじゃって!
って思ってるくせに。」
『思っ………ちょっと思ってたけど!
別に平気!』
「ふっ…言っとくけど、さくらって名字だからな。
佐倉美奈。」
『…えっ!?』
俺の胸から離れて驚いた顔をして俺を見上げる。
「あいつ自分でさくらって呼ぶからあんまり知られてねぇけど。
つぅか、やっぱ妬いてたんだ?」