社長と恋
「そんな事言う奴お前ぐらいだよ。
本当お前は生意気だよな。」
ふ、と笑う秋元さん。
生意気なんて言われて嫌なはずなのに、秋元さんが笑って言うと褒めてくれてるみたいに聞こえるの。
…あたしってばおかしいのかな。
車を降りて家に入ると、あたしは真っ先にコーヒーを入れた。
秋元さんとあたしがいると、コーヒーを飲むのがいつの間にかお約束になっている。
「…さんきゅ。」
コーヒーを渡すと、当たり前のようにソファーの上に座って隣をポン、と叩く。
“ここに来い”という意味だ。