社長と恋
車が止まって、外に出るとしばらく歩いてから立ち止まった。
繋いでいた手を離されて急に不安になったあたしは、らき…?と小さく呟いた。
すると、いきなり視界が開いた。
眩しさに目を細めながら一番に目に入ったものは、大きな扉だった。
『…………ここどこ?』
横を見ると、らきがにっこり笑って立っていた。
「その前に自分の格好見てご覧。」
え?
言われた通り、下を向いて自分の格好を確認すると、思わず息をするのを忘れた。