社長と恋
『美味しい!
本当に上手いんだねぇ。
ちょっと意外だったかも…』
秋元さんは豪快に口にパスタを詰め込んであたしを見た。
「まぁな。
一人暮らしだからほとんど作って食ってるからな。」
カシャン、とフォークとスプーンを置いて秋元さんに話しかけた。
『…ねぇ、社長の仕事もして、社員の仕事もしてるの?』
「あ?
社長の仕事は違う奴に任せてある。」
『でも多少はしなきゃいけないでしょ?
電話だって受け付けなきゃだし。
…ご飯も作って、自分で何でもやって。
……実は凄く疲れてるでしょ。』