社長と恋
久しぶりに全力で走った。
車を取りに行く時間ですら勿体無かった。
公園に着くと、暗闇の中でベンチにポツン、と座る山崎を見つけた。
「山崎!」
山崎は立ち上がって、俺に抱き着いた。
『東さんの顔が本気で凄く怖かった…。』
俺はギュッと山崎を抱きしめた。
暗闇の中でキラッと山崎の目に涙が光ったのが見えた。
「大丈夫だ…俺が付いてる。
落ち着け…」
ポンポン、と背中を優しく撫でてやると、山崎はだいぶ落ち着いてきたみたいだ。