社長と恋



東と別れて、山崎と歩いていると、山崎がこっそりありがとう…と呟いて走って行った。


…素直じゃねぇな。


ふ、と笑って社長室に向かう。
部屋に入ると、代理社長が会釈をしてこちらに来た。


「おはようございます。
明日のパーティー…」


「なぁ」


代理の言葉を最後まで聞かずに俺は話しかけた。


「はい?」


「………守ってやりたいとか、心配で仕方ないとか、大切に思うのってさ…友達だからか?」


「え?
それは…女性の?」


「あぁ」


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