年下彼氏。
トゥルルル…
トゥルルル…
トゥルルル…
ガチャっ
《はい。》
そう低い声で電話に出たのは一真だった。
どうしてもいつも長電話になってしまう私は、家電を使って一真の家に電話をする。だから、よくお家の人が出るんだけど、今日は珍しく一真が電話に出た。
「…一真?」
《うん。》
「あのっ…その…」
《何?》
一真の口調が優しくなって、緊張でつまってしまっていた言葉がすんなり出た。
つい最近、一真はやっと敬語を遣うのをやめてくれた。付き合ってるんだから、そんな堅苦しいのやめよって言ってからも、ずっと敬語だったから、こうやって普通に話してくれるのが嬉しい。
「あのね…特に何もないの。ただ、一真と話したくなって…ごめんね。」
《なんで?大丈夫だよ》
「うん」
その後、色々な話をした。部活の大会や練習の話、友達の話。そして、今一番聞きたいことを聞くことにした。
「一真…」
《ん?》
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