ゆるゆる恋愛事情
そして私はポテトとジュースを頼んで席に着いた。
「で、話って?」
なつがハンバーガーをかじりながら聞いてきた。
「う〜ん…」
「高須?榊原先生?」
「うっ」
「あぁもうバレバレ」
里美…何てクールに…
「あのね、私…その…勇気くんが、好き…みたいでして…」
「「「今更!!!」」」
「は?」
三人は声を揃えて身を乗り出してくる。
「今更気付いたの?」
「え、だから今更って何…」
「高須紹介したけど、あんたが勇気くんしか見てないのなんて大分前からの話。高須のこと気になってるって言っても高須はモテるしかっこいいからだったしょ!」
麻美は私の肩をぽんと叩いて勝ち誇ったような顔で言った。
「確かに…ある、かも…」
この人たち、こんな鋭かったっけ…?
私はポテトを一本かじりながらうつむいた。
「ま〜がんばれって!」
「勇気くんかっこいいから人気あるけどね!」
「大丈夫大丈夫!」
一世一代の私の重大発表だったのに…あっさりと終わってしまった…。
「……ありがと」
「ん?」
「私、頑張る」
遠慮がちにそう言うと、皆わしゃわしゃと私の髪を撫でてきた。
友達って、いいな。
素直にそう思った。