いちご オ・レ
拓実の言葉に
反応できず
固まる私に
拓実は
また謝る。
「ごめん、本当ごめん!でも、あいつのこと別に好きじゃないし、好きでもなかったから・・・なんか、告られたから適当に付き合っただけだから・・・」
そう言って
必死に
私に言い聞かせる。
好きじゃない?
好きじゃなかった?
適当に・・・?
私は
拓実の目を
じっと
見る。
真っ直ぐな瞳。
もしこれが
嘘だとしても・・・
いいや。
別に
今は
奈々佳のこと
好きな訳じゃないし。
拓実が好きなのは
私だし。
私は
にっこり笑って
「大丈夫!」
と言った。