いちご オ・レ


何秒か


沈黙があって、


「座ろっか」


と笑って言ったのは


拓実だった。


私たちは


少し離れて


床に座る。


「あ、いる?」


そう言って


拓実は


クッションを差し出す。


私は


「うん。ありがとう」


そう言って、


なんだか


お礼ばっかだな・・・


とか思いながら


話題を考える。




考える間、


こうして


拓実が近くにいるのが


凄く幸せだなぁとか


馬鹿みたいに


思ってしまう。


同じ中学校だったら


毎日会うのは


きっと当たり前なのに。







そんなことを思って


ぼーっとしていると


キィ・・・


ドアがなって


びっくりして


音のなる方を見る。


そこには


1匹の白い犬がいた。


「かわいい!」


私がそう言うと


「そう?もぉおじいちゃんだよ~」


って拓実が言った。


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