かくれんぼ
「すぐに帰ってきてね」


帆乃花の言葉を背に、私は1人で三階の通路を歩く


懐中電灯で照らしながら、茉莉の携帯の着信音だけを目指していた


♪♪♪…♪♪♪…


だんだん音が大きくなる


「茉莉?いるの?」


着信音意外は何も聞こえない


通路は行き止まり


その行き止まりの隅の方に少し明かりが見えた


茉莉の携帯電話?


私は茉莉が隅に座っているのを見つけた


「茉莉?何やってんのよ!」





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