かくれんぼ
私は足を止めた


まさか茉莉と同じ?


帆乃花の背中に手を置き、顔を覗き込む


「ハァ…ハァ…」


茉莉と同じように放心状態


「帆乃花…待ってて」


私は立ち上がりもう1度、携帯電話を見た


圏外の表示


カタン…


階段の上の通路から何か音がする


「上に誰かいるの?」


私は呟きながら、携帯電話をポケットに入れ、少しずつ逃げるように階段を下りた


カツ……カツ……


足音?


私の後ろから階段を下りるような足音が聞こえる


このまま一気に下りようと私は足に力を入れた






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